チラ裏備忘録

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十三機兵防衛圏 クリア後感想 (ネタバレ有り)

 

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発売日一月前位にこのゲームの存在を知り、ロボでジュヴナイルで良さそうやん程度の感じで体験版をプレイ。
戦闘は微妙と感じたが、ここからアホみたいな物量で押し寄せてくる敵にアワアワするのは楽しそうと予約購入。
結構良いお値段したけれど、それに見合う、いや、それ以上の価値ある時間を堪能することができた作品でした。

 

オススメ対象者は誰かがツイートで言っていたがever17」「シュタインズゲート」「オーディンスフィアが大好きな人。
筆者はヴァニラウェア作品が「十三機兵防衛圏」が初めてなので「オーディンスフィア」は知らんが「ever17」「シュタインズゲート」大好きなので概ね当たってると思われる。
体験版戦闘シーンを見てガンパレードマーチに類似性を見る人もいるようだが、そちらを期待していると肩透かしを食らうだろう。
この作品における戦闘はシナリオを盛り上げる舞台装置に過ぎません。(クリア後にやりこみ要素はあるが)

 

以下、クリア後ネタバレ全開でかなり長文な雑文です。
未プレイ者は絶対見ないように。

 

 

 

 

 

 

崩壊編(SLG)部分について

難易度ストロングでプレイした感想としてはそこそこに歯ごたえがあり、ミッションSとランクSを狙ってもクリアできないほどではないという絶妙なバランスを保ちつつ最終決戦の絶望感を体験させてくれるという最高の舞台装置。(詳細は後述)
実質このモード無くても上手くADV部分演出すれば誤魔化せるのではと思ったが、なければADVの名作と呼ぶには至らなかっただろうという位置付けのSLGパートだろう。

この辺りの感想は難易度によって異なるかもしれないが、基本的に全登場人物にしっかりと役割もあるのも良い。
初めは遅すぎるし有力な武装もないわでお荷物だった第2世代も最終ステージでは対地貫通ミサイルで中型級キラーとして無くてはならない存在となっていた。
(といいつつ、五百里だけ対地貫通ミサイルないわセントリーでEP拾えないわでミッション指定以外であまり使ってなかったが)


シナリオ ~感情という名の人を支配する者~

愚かさによって人類は滅亡し、愚かさによって15人の少年少女は救われたというお話。

本作における登場人物は例外なく感情によって動機付けられて行動している。
冷静で合理的に見える郷登も森村千尋(先生)への愛情を動機として動いているし、森村千尋(博士)が最終局面で翻意したのも「おにいちゃん」や「AIであるとわかっている美和子」に対する感情によるものだろう。(千尋博士の場合はどっちに転んでも良いと合理的に判断できたから容易に決断できたのだろうが)
その人間性の本質をわかりやすく表現する為に恋愛を核とした感情を動機としているキャラが多いのは本作主要登場人物が少年少女であることに他ならない。
仮に舞台設定のメインが作中過去である2188年代の人間関係を見ていると恋愛も絡むが思想や利害によっても対立しており、その動機が感情に起因していることが分かり辛くなるだろう。
そういう意味において、この作品はジュヴナイルSFとして人間ってどういう生き物?という点(性向)を深く考察させられる作品だった。

(たぶん製作者はこういう世界観でロボットを動かして、本作ラストのようなシーンを感動的に作りたいというビジュアル先行のような気もする。というか創作していると脳内最高の1シーンを成り立たせるために世界を構築するなんてありふれた話なのだろう)

 

キャラクター別雑感想

緒方稔二


ツッパルことが男の~たった一つの勲章~。
比治山もそうだが見た目硬派だけど筋の通ったナンパ野郎。
ナッちゃん、ユキちゃんらに告白したこともがあることや、無限の可能性を見ている限りでは本作においてトミと出会わなければ誰とでも恋愛関係になっていそう。

 

関ヶ原


ゴルゴがティーンエイジャーだったらこんな感じなのだろうか。 
2188関ケ原だと受けた仕事は必ず果たすとかいって爆破を遂行していたが、もうちょい動機を掘り下げて頂きたかった。

中盤まで崩壊編キャラ選択画面のミッション内容で指定された時、三浦とどっちが関ケ原だっけとよくなりました。

 

比治山隆俊


沖野と出会わなければ普通に女性(玉緒とか)とも付き合っていただろうし、ホモーというより美しい顔が好きなバイなのだろう。
2188でLGBT関連の偏見が薄まって堂々と相性が良い沖野と付き合えているなら何よりである。(終末は悲劇だったとしても)
現在葛藤するのも1940年代の日本で教育を受け、価値観を構築したからにすぎないと思われる。
軍隊にいれば良き軍人に、未教育状態では手に負えないアクタレに、良くも悪くも環境によって人が左右されるということを表現している人物ともいえる。

焼きそばパンに関しては戦前から来たとか、飢えていた時に食べたという要素もあるのは確かだが究明編で書かれているように美味しいことで有名なパン屋が作ったというのも比治山の心を掴んだ所以だろう。
(ご近所有名パン屋がおろしている旨い給食パンから転校によりクソマズコッペパン地区に移った筆者の個人的感想)
焼きそばパン3連星クラウドシンクはまさに脳内シンキングの演出として絶妙なうえに笑わせてもらいました。


鞍部十郎&(1週前)和泉十郎


曖昧な記憶に怪しい登場人物達(脳内含む)を配置され、いろいろな意味で大変な目にあう男の子。
十郎によって十郎の記憶を取り戻し最終決戦に臨む十郎の覚悟は本作において熱いシーンの一つだろう。

 

(2週前)和泉十郎


本作(たぶん)メイン主人公。
あらゆる妨害を潜り抜けて遂に本懐を成し遂げた後のエンディングラストはこのシーンの為だけに製作者が何年も頑張ったんだろうなぁと思わせてくれる位、美しかった。

しっぽ、玉緒ドロイド、柴君と良い、目的の為になりふり構わぬ演技力も抜群だ!

メグミがエンディングにおいて「可愛い」というように鞍部十郎もきっと彼に違わずタフガイになったのだろう。

 

冬坂五百里


本編では関ヶ原に猛プッシュしていた五百里
本来の配置だと和泉十郎と恋人になっているのに鞍部十郎には見向きもしないのは、彼女の好みがクールでちょっと過激な行動力のある男だからか。
(1985鞍部十郎が独り言をぶつぶついうやべえやつなのもある上に、穏やかで内気な性格になってるし)
このことから必ずしも特定の運命の相手なんていないというリアルかつメタなカップリングになっており、世の中無限の可能性に満ちている。
一目惚れに代表されるように、たまたま出会った相性の良い人物を愛したからといって「この人しかいない!」と思い込ませる感情の力とは恐ろしいものである。

 

千尋(先生)はイージス発動でセカイ系構築しようとするし、千尋(博士)はこっそり同年代に自分と十郎を配置していたりと、根本的なところで情に厚い人物が中途半端に合理的にふるまおうとするとロクなことにならないよね。
恋に恋せよ恋する無敵の女子高生な冬坂五百里は恋に突っ走ったことで、他の同一DNAが成し遂げられなかった完全勝利を掴み取ったのだ。

 

森村千尋(幼女)(先生)(博士)含めて各年代を一人で全てやるのだろうから声優さんってすごいなー。
同一DNA別登場人物が多すぎてややこしい今作の中でもエンディングを迎えても未だにどの千尋だっけ?となる位ややこしいです。

 

東雲諒子


中盤までは薬師寺と双璧を成すと思われていたが、最終的にはプレイヤー全員一致のやべえやつ。
井田ですら今回のエンディングに向けて貢献しているというのに、プラス要因となったのが何なのか思い出せない。
井田が2188東雲博士に何をしたのかわからないが、奴がいなくとも結局他の何かに絶望して同じルートを辿る気がしてならない。
それに自走式ガーディアン・アベンジャーのような女性なのでエンディング後の世界でもひと悶着を起こしそうで恐ろしい。

 

AI人格を基にクローンを構築する技術を研究しているようなので、人類に絶望してアーヴみたいな生命体を産み出してくれることを期待する。

 

三浦慶太郎


時に人類に絶望しそうになるけれど、こういうシンプルに性善良人間が人類に混ざっているので絶望できないんだよなぁとなる人物。
こうやって振り返ってみると第三世代メンツ(三浦・如月・南)はどれもこれも性善良型人間の集まりに思えてならない。
2188三浦、BJ共にこの世界において唯一あらゆる状況においてナツノと結ばれることが出来て良かった!
これを運命の相手と捉えることもできるが、何百回と繰り返されるループ下では別の組み合わせもあっただろうから、運命やら啓示やら使命やらを錯覚させる感情の力怖いなー。
(赤の他人が創作上の登場人物に対してだとしても運命によって出会えたと考えたほうがステキだし胸がときめくしね)

 

千尋(博士)が最後に翻意した理由として優しいにいちゃんとの想い出も一因だろうし、陰のMVP。

 

如月兎美


別にメガネ、デコ、チンクシャ属性など微塵もなかった筆者だが作中登場人物では彼女が一番好み。
緒方に絡むシーンや性格などもあるが、一番お気に入りなのは全登場人物の中で一番歩き方が綺麗と思えるところだった。
この点に気付いて各登場人物の歩き方を蔵部の部屋にて注視してみたのだが、人というのは姿勢一つでここまで印象が違うのかと関心させられた。
またこのように登場人物全員の性格を細かく表現するグラフィックデザイナー(ゲーム製作上のどういう役職の人が作っているのか知らないが)の拘りを感じることができた。

厄介者の井田がハマっちゃうのも頷けます。

 

南奈津乃


作中随一の清涼ガール。
そりゃBJも彼女の為にがんばっちゃうのも納得だし、後先考えずに行動しても誰かがフォローしたくなるのも頷ける。

 

ナッちゃん、ユキちゃんはDNA上では親子だが彼女達の仲の良さはDNAを共有しているからではなく、単純にウマが合うからと推察される。
何故ならば現実世界の親子を見ていればわかるようにDNAを共有しているが不和な(ウマが合わない)親子は幾らでもいるのである。
2188で親子関係の二人の会話シーンを見ていても仲が悪そうな親子には見えないし、作中のナツノとユキの性格からしても彼女達はややこしい出会いをしない限りは気持ちの良い友達関係を築くことができると思わせてくれる。

 

網口愁


網口もそうだけど、2188井田及び本編井田は基本的に闇深DNA。
エンディング後もやらかし案件がいつか発生しそうなので、聖女因幡さんの如くユキちゃんにはうまい具合にコントロールしてあげてほしい。

 

一見戦犯枠だが井田がいないとAI因幡がいないので作中における勝利もなかったのかと思うと感慨深いものがありますね。

 

鷹宮由貴


スケバン刑事
研究者、技術者の多い2188DNAメンバーを考えると比治山同様に人って環境次第でどっちにも転べるのかなと思わせる一人。
(2188鷹宮も若いころは実はヤンキーだったかもしれんが)
肩で風を切るような歩き方に、探偵パートを意識してか待機中に腕を組む仕草がなんともキマっていて格好良い。

 

すっとぼけ相葉絵理花とのコンビも美味しゅうござったので、エンディング後は玉緒さんと仲良くなるところが見たかったなぁ。

 

薬師寺


魔法少女メグちゃん!
機兵起動シーンで「今度は私があなたを助ける番」というように全ての和泉十郎(2188十郎、426、記憶をなくす前の十郎)に救われた恩義を十郎に返すべく戦ったというイメージ。
森村DNAが基本和泉十郎と恋に落ちることから、十郎DNAは少女漫画の主人公タイプを惹きつけるのだろう。
運命なんてないよ論の中に運命はあるんだ!と信じたくなるような出会いの一つを経験している。

 

しっぽに言われた通りに謎の銃をバンバン人に撃ちつけた挙句、最後は自分にも撃ち込んだが出演作品が十三機兵防衛圏でよかった。

 


公式ツイッターの発売1日前画像で十郎パンツをスーハーしているメグミさんは可愛い。

 

郷登蓮也


単に冷静冷徹キャラかと思いきや欲望に忠実という営利大企業のCEOになる素質を存分に発揮した郷登先輩。
それでも動機は森村千尋(先生)への恋慕だったのに森村千尋(博士)という仇を目の前にしても合理的に行動できる辺りが千尋(博士)との差異であり、彼女が気に食わないが気に入る点でもあるのだろう。

 

沖野司


こっそり学習装置にVRダイモスを仕込んでしまう辺り、2188沖野はきっとヴァニラウェア作品信者なのだろう。
東雲がこの仕組みを悪用した結果が今作なわけだが、顕わにならなかっただけで2025高校生井田の家辺りに他旧作も仕込まれているかもしれない。
(十三機兵防衛圏をプレイした井田が世界の仕組みに気付いてループ脱出するという探査船の世界もあるかもという無限の可能性)

 

比治山はたぶん沖野以外の誰かでも恋人になれそうだが、沖野は比治山じゃないと駄目な感じも見受けられた。
イタズラ心としても進んで女装する辺り、実は性自認が異なるという可能性もある。
(イメージ的に漫画「げんしけん」の波戸賢二郎)

 

沢渡美和子


可愛い。天使。優しい。
よもや郷登避け要員として配置されていたと思っていたミワちゃんが世界を救い、最後に登場したところで数々のプレイヤーを感動させるとは思いもよらなかった。
ただの傍観者であるプレイヤーでさえそうなのだから、最終決戦を乗り越えた生存者が仮想空間を復帰させて会いたいと思うのは自然なことといえる。

 

エンディングではAIだとわかっているであろう家族に南が三浦を合わせにいくシーンがある。
もしも自分の家族が実はAIでしたと言われても「ほーん、なるほど」となる人が大半で「AIと付き合うなんておかしなことだ」とはなる人はあまりいないのではなかろうか。
(あくまでもこれは筆者の個人的感想なので実際はどうかわからないが)

 

想いが通じ合うという感覚は感情が産み出す幻想だが、その幻想を非生物にも抱ける辺りが人間の不可思議であり面白いところでもある。


音楽関連


音楽に詳しくないのでそこまで語れることはないが、場面場面に適した名曲が揃っている。
というか最近どのゲームをやっていても必ず印象に残る良い曲があるのでゲーム作曲もできるプロのレベルが総じて高くなっているような気がする。

後は地味なところでもしっかりと効果音が配置されていたり、手を抜こうと思えば抜いても問題なさそうな要素(わかりやすい点でいうとクラウドシンクの一項目ごとにわざわざ声で読み上げるところとか)にも拘っているのが伝わってきた。


グラフィック


PS4作品で3Dで配置してれば大概綺麗なのだが、この作品は背景を眺めているだけでも美しいなぁと溜息をつきたくなる場面が多かった。
脇役に至るまでキャラの仕草が細かく、デジタルアートワークスで観覧できるキャラ動作を眺めているだけでも飽きない。
個人的にはしっぽの怒っている時の尻尾の膨らみ具合とかデフォルメしつつもリアルで関心したり、キャラ毎の歩く際の姿勢だったりと。
主に動作についてあげているが、静のポーズたる機兵起動シーンは各々がいろんなところにマーカーをぶち込まれているが、状況無視して単体で見ても皆格好良かった。


ゲームの構成について ~ゲームである必然性を持った稀有なADV~

 

サウンドノベル、アドベンチャーというジャンルに関して常々思っていたのが「ゲームである必然性が特にない」という点だ。

ではこれらのジャンルが「ゲームである必然性」を得るには何が必要なのだろうか。
それは至って単純で「ゲームで無くては得られない体験を提供すること」である。

 

本作「十三機兵防衛圏」はそういう意味で、アドベンチャーでありながら「ゲームをプレイした」という実感を得ることの出来た稀有な作品だった。
この作品はザッピング的に物語が展開されるが、ザッピング無しであれば構成は至って単純で「(選択できるように見えるが)選択肢がほぼ無い一本道のアドベンチャーである。
(その一本道のストーリーを分解して、どのような順番で組みなおして提示するかどうかをフラグ管理する作り手側の苦労は半端ないだろうが)

 

ただボタンをポチポチ押したり選択肢を選びつつ話を読んでいくのが一般的なADVやノベルゲーの構成である。
選択肢も基本的にはプレイヤーは「作り手によって選ばれた選択肢」を選ばされるという流れになる。
これはシナリオライターの腕にもよるがプレイヤーにとって選択肢が思いもよらないものしか無い場合は適当に選び話の続きをボタンを押して読み続けるしかない。
この場合、プレイヤーは神の視点を持った傍観者のままである。
つまりそれはテレビドラマや小説、アニメを眺めている体験と同質のものであり「ゲームである必然性が特にない」のではないかということである。

 

まずその点を踏まえて本作のADV部分(追想編)における工夫として「クラウドシンク」が重要な役割を果たしている。
クラウドシンク」は特定のキーワードをプレイヤーが選択して好きなタイミングで特定の相手にぶつけることで話が進むという仕組みとなっている。
これは実際には話の都合上、不要なシステムなのだがプレイヤーが「〇〇というキーワードによって××というキーワードを得た」それで「××ってどういうこと?」というように会話をしているような体験と没入感を得ることができる。
この手のシステム自体は前例が幾らでもあるだろう。
しかし親切なデザイン(画面右上の緑と赤表示)により誰に何をぶつければいいのかという点で総当たりをする古いADVゲームのようなことはしなくてもよい為、当事者として話に没入させる効果を持ちつつ阻害はしないという絶妙さを持っている。
このように追想編では実質的な選択肢が無いのにも関わらず、プレイヤーをストーリーの中に没入させつつ話を読ませるというゲーム的工夫を凝らしている。

 

そしてSLG部分(崩壊編)においても初めは「何かよくわからんけど機兵に乗って押し寄せてくる怪獣を倒すタワーディフェンスもプレイできる」位の感覚だったものが、気付けばストーリーに没入させる必要不可欠な舞台装置と変化しているのである。
特にステージ2-10ラストにて歌が終わり、17時間の防衛戦を告げられてからの崩壊編はアーマー持ち怪獣だらけの3ステージ目(難易度ストロング)によってゲームへの没入を深めていく役割を強く果たすこととなる。
そして最終ステージの怪獣ラッシュに震えながらも何としてでもここを乗り越える!というプレイヤーと登場人物の意思が統一されることによって頂点を迎えるのである。
神の視点を持つプレイヤーからすれば森村千尋(ロリ)(博士)同様に「こんなややこしい状況で人類復活しなくとも仕切り直したほうがいいんじゃない」と合理的に考えることができても「おにいちゃんとの思い出」「AIである美和子」に対するような種々の感情に振り回されて非合理的な選択を取るというような、このゲームにおける全ての登場人物に共通する体験をプレイヤーも進んで選択して体験するのである。
この状況、この一瞬にプレイヤーを誘導するデザインは見事というしかない。

 

こういったゲームデザイン、構成が本作は巧みでドラマ、小説、アニメでは体験できない完全な没入体験をプレイヤーに味合わせてくれる点でまさに秀逸であり、根本的には一本道ADVでありながら「ゲーム」をプレイした!という満足感を持たらしてくれることにより名作足り得るのだろう。

 

総評

基本的に昨今はスチームセールで安価となったゲームをプレイすることが増えていた筆者にとって、8000円オーバーは高いなぁという印象と体験版戦闘パートで「これ本当に大丈夫?」感もあり、もはや外れても良いかと勢いで買った本作がここまでアタリだったことは幸運であったといえるだろう。
まさに運命なんてものは否定するがあってほしいといえる運命的出会いであった。

 

恐らくこれを読んでいる既プレイ読者の方なら理解していただけると思うが、とりあえずクリア後に頭の中の感想を吐き出したかったのでこのレビューの内容が支離滅裂なのはお許しいただきたい。

 

長文を読んでいただきありがとうございました!